宮本信子の「おりゅうさん」
この映画で一番でした。
あの世の伊丹さんは「眉山」で見せた宮本の表情を笑顔をどう思ったでしょう。
復帰には「それだけの時間が必要だったと思う。つらさを無理に全部つぼに入れてフタしてた。“見ない”で進もうとした。
映画館に行くのもつらかった。でも現実を見ないと前に行けないことに気づいたんです」。
末期がんの母親と娘のきずなを描いた今作。役名は“神田のお龍”こと龍子で、妻子ある医師を愛し、娘をその男性の故郷で女手ひとつで育て上げる。娘は母が心の奥にしまっていたものを知ろうとする。
「10年ですからね。でも撮影ではすごく楽しんでいる自分がいた。待ち時間すらも楽しくて。でもクランクイン前夜は緊張と不安で。でも『しっかり寝なくちゃ』と言い聞かせて寝ましたけど(笑)」
さだまさしの原作を読んで心打たれ、出演を決めていた。
「龍子は見事に生きた女性。私はあんなに強くないわ。撮影中は宮本信子は完全に消え“お龍”になっていた。
この映画の母親お龍さんは、江戸っ子
その啖呵が、徳島の町に生きる面白さ
娘、松嶋菜々子が主人公の映画だから、宮本の江院議がかぎになる映画だったと思う。
小品だが、このくらいの品位ある映画が日本映画として登場したことを本当に嬉しい。
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